アトピー治癒の取材

【アトピー治癒体験談vol.2】管理栄養士が語る「身体は食べ物からできている」。

毎日、スターバックスのフラペチーノを飲むほど、甘いものが大好きだった「Kaoriさん」。

その食生活のためか、ゾンビのように皮膚がタダれてしまう状態になるほど、一時期は悪化した。

そのアトピーから脱却し、美しく回復した「食事の秘訣」を、是非ともご覧ください。

プロファイル

名前 Kaori
年齢 32歳(2019年インタビュー当時)
twitter kaori@断糖

(休職した頃は「服が擦れて痛い、風が当たっても痛い。保湿しても激痛」。
そんな当時が想像できないほど、肌が回復されたアイコン。見る度に、希望が湧き上がる)

アトピー発病からの学生時代

3歳の頃

  • 乳幼児の時代からアトピー性皮膚炎。赤ちゃんの頃は、バリバリと掻かないよう、寝るときは手袋をはめられていた。
  • 小児喘息もあり、毎晩のように吸入器をしてから就寝した。慢性鼻炎も酷かった。

小学生

  • 毎日、処方の薬や漢方薬を飲む生活。月2回ペースで日赤病院へ通院。
  • ステロイドは、皮膚の痒みが強い日だけ塗っていた。
  • 食物アレルギー検査では、複数の食品に反応していたが「除去していたら、食べるもの無くなる!」と、食欲旺盛に、何でも楽しんで食べた。
  • 家族の勧めで、体力を付けるため、スイミングスクールへ通う。しかし小学校のプールの授業で塩素に反応し、全身ボコボコのひどい蕁麻疹ができたこともある。

中学・高校生

  • 運動部に所属。たくさんの汗をかき、身体を動かし、肌のコンディションは良かった。
  • 毎日、菓子パンやチョコを食べ「甘いものが大好物!」だった。その食生活の影響なのか、風邪をひきやすく、よく鼻血が出ていた。

大学生

  • アルバイトと授業で生活がハードになった。
  • 当時は飲食店でアルバイトをしており、洗剤などで、手荒れが酷かった。使い捨てのゴム手袋で保護しながら作業するも、「皮膚が腐りかけてるのでは?」と思うほど、手はボロボロの状態だった。
  • 「管理栄養士の養成課程のコース」を学んでいたが、「主食はお菓子」と、自身の食事には無頓着だった。

(アトピーが悪化した時は「FUWASHU」の洗剤を愛用していた)

不調へのサイン

2009年(社会人)

接客業のため、活動量が大きく、ストレスも感じる業務だった。

そして一人暮らしのため、食費を切り詰めた。「昼ご飯は、チョコだけ。夕飯は、納豆や豆腐のみ」と、栄養失調の状態だった。1週間で3キロも痩せることがあった。

当時は若さもあり、なんとか体力に支えられ、働いていた。

2013年(2回の入院)

身体にマッチしない食生活を続けたためか、急性扁桃炎や急性胃腸炎を悪化させ、入院した。その時は体重46∼48kg・160cm、体脂肪率は16∼18%と細身だった。

【当時の食生活】

  • 動物性タンパク質を、ほぼ摂取しない生活。肉を食べるのは月1回程度で、ほぼ魚も食べなかった。タンパク質は、豆腐や納豆などの大豆製品を食べることで、確保できていると思い込んでいた。
  • あまり米が好きではなかったので食べず、玄米や雑穀米を、たまに試していた。
  • 主食は、野菜や果物が多かった。
  • 平日は甘いお菓子が必須で、1時間ごとにチョコをつまんでいた
  • 週末は、一人でホールケーキや業務サイズ(2ℓ)のアイスをドカ食い。

2016年冬

職場や仕事内容も変えたこと、プライベートのストレス等で、心労が重なったのか、体にも変化が起きてきた。

【身体の不調のサインたち】

  • 毎日、掃除機のタンクがいあっぱいになるくらい、皮膚がボロボロと落ちる。
  • 精密検査は受けてないが、小麦アレルギーを発症した。(口に入れると喘息&蕁麻疹が酷く出るようになった)
  • デコルテ~首部分が皮膚ゾンビのようにタダれていた。メイクができないほどに、顔はガサガサ。アトピーの症状が出ている箇所は、常に火傷状態。

「身体は食べたものからできている」治療開始

ストーリー

2017年春。糖質制限でアレルギー症状が緩和・克服したという方のブログを発見した。

それをきっかけに、Instagramで気になっていた、糖質制限でのアレルギー治療に取り組もうと決意した。

それから、糖質制限に関する先生方の著書やネット情報を読み漁った。

中途半端に行うよりも、ストイックに挑戦したかったため、「断糖・肉食・メガビタミン」という方法を選択した。

(アレルギー改善のため、初期に読み始めた本たち)

食事の3つのポイント

  1. 著しい改善があり、現在も断糖している。スタートした頃は、なかなか完全に糖質制限が出来ず、人工甘味料に頼ることもあった。
  2. 基本は、肉や卵がメインの食生活となるが、補えないタンパク質は、プロテインを飲むようにしている。
  3. サプリでメガビタミンも摂取している。なお、野菜はたくさん取らず、食感を楽しむ程度となる。

(ポマー食を実践している)

(寝起きの1杯、プロテイン40g・バター20g・ホットコーヒー)

参考書籍

勉強熱心なkaoriさんからの参考書籍を教えてもらいました。

ジャンルとしては「糖質制限と高たんぱく脂質食、腸内環境、免疫学に関する書籍」が多く、三石 巌先生、藤川徳美先生、藤田紘一郎先生がオススメになるそうです。

オススメのSNS3選

情報を生かすには「まず調べる→自分で考える→試す→調整」この習慣が大切と語るKaoriさん。最新の情報収集先を3つ伺いました。

  1. 水野 雅登先生 @masa_doc
  2. 藤川 徳美先生 @wpFdEDpF2BqWJUp
  3. Facebookのメガビタミングループ(非公開)

 

kaoriさんからの手記

身体が辛い時は、とことん休もう!

休職をしてる間、地元に3か月ほど療養へ行ってました。

動けるときは、母の仕事の手伝いをしていたので、無理のない範囲で体を動かせていまいした。

そして辛い時は、丸一日、家でゆっくりと休ませて貰えたので、身体のリズムに合った療養でした。

家族も食からの改善には協力的だったので、食事内容も合わせてくれて本当に助かりました。自分の体質改善やダイエットの為に同じ食生活を試すようになったのが面白かったです。

ステーキ、バターたっぷりのオムレツなどシンプル料理。珈琲に生クリームを入れる飲む。ご家族も気に入ったそうです

「デトックス効果を高めよう!」と、ハーブ蒸しや整体などにも母が紹介で連れて行ってくれました。

汗をたくさんかくので、デトックス効果は高まり、当日から身体は軽くなりました。

とても良い療養期間を過ごせたと思います。何より、田舎の空気は都会と全然違う感じで過ごしやすかったのです。

ステロイドの使用(断薬)について

治療にはステロイド(飲み薬、塗り薬ともに)を使用せずに治そうと決めたので、治療期間中は使ってません。

メインの理由は3つあります。

  1. ステロイドで症状を抑えることは、肛門に蓋をするのと同じだという意見に共感。
  2. 悪化した際に、自分の症状の酷い部分が、過去にステロイドを使用していた部分だけだった。多用は良くないと判断。
  3. 薬で一時的に症状を抑えても、完全に良くなることはないと子供のころから体感で気づいていた。根本的に体の中からアレルギーに勝てる強さが欲しいと思った。

ただ、症状のレベルで併用しないと危険な方もいらっしゃるので、どれくらいまで制限できるかは自身で体調を確認しながら断薬&減薬していくべきだと考えます。

治療中の不安な気持ちとの向き合い方

過去の食生活とは180度違うスタイルだったので、始めた頃は「効果があるのか?」不安もありました。

「薬にも頼らず、治す!」と決めたので、症状が酷い時期は、アトピーの痒さや痛みに耐えるのが、本当に本当に苦痛でした。

母も子供時代アレルギー体質であったため、体質の遺伝要素があったかもしれません。

しなしながら、自分の体を究極に痛みつけたのは、紛れもなく自分であることを、治療中に痛感しました。

アトピーを乗り越え、仕事も出来るレベルに、健康回復したので、試してみて良かったと心底思えます。

「身体は食べたものからできている」。当たり前のことを軽視して、自分をボロボロにしていました。

上辺の見た目を綺麗にするには中身から整えなければ綺麗にならない。内臓と皮膚は表裏一体であることを改めて実感することができたので、素晴らしい経験ができたと感じています。

(闘病中は旦那さんも、全面的に支えられた)

 

アトピー患者へのメッセージ

まずは、食事の見直しが絶対大切だなと思います。アトピーではない人でも同じことが言えますが、お菓子の摂取量やジャンクフードが多ければ、身体への負担は大きく、なんの栄養にもならない。

その上、質的栄養失調に陥ります。身体を治すには、必要な栄養素を十分に摂ることが最重要の課題です。

他人任せ、医者任せにし過ぎず、「自分で自分のことを治そう」という気持ちも大切です。自分のことを一番知っているのは自分ですから。(kaori)

治療中の3つのポイント

  1. 糖質制限(断糖)+肉食+メガビタミン
  2. 身体が辛い時は、とにかく休む
  3. 甘えられることは、とことん周囲に甘える