アトピー治癒の取材

【アトピー治癒体験談vol.1】セカンドピニオンを決め、治癒へ向かう

「薬がないと完治は不可能だったと思います。通院して良かったです」と語るピロさん。

一人でも多くのアトピー患者さんへ、勇気が与えられるよう、最もスピーディーに、企画へ立候補し、回答をくださった情熱あふれる男性です。是非とも、ご覧ください。

プロファイル

名前 ピロさん(SNSのハンドルネーム)
Twitter→@Pirosiki_

治療期間

2002年夏~2012年頃まで(約10年間)

症状(軽症~中程度)

ヒザの裏、ヒジの裏、おなか、太ももの内側、首など。主に関節部分が赤く腫れあがり、かゆみが引かなかった。

かきすぎて、傷跡にもなり、夜眠れない症状が続いていた。


(幼少期に住んでいたお家からの景色)

発病したきっかけ

2002年(奈良)大学生になり「ひとり暮らし」が始まるが、夏頃から湿疹が出るようになった。

当時は、コンビニでアルバイトをしており、食費を浮かすため、賞味期限が過ぎた「廃棄する弁当」を食べていた。

そして仕事の性質上、昼夜逆転の不規則な生活を送っていた。さらに、入浴は2~3日に1回のみとなり、不衛生な皮膚の状態でもあった。

(2006年の値上がり前、買いだめしたタバコの写真。ヘビースモーカーで1日2箱吸っていた。この値上がり直後には禁煙)

治療の方法

発病した大学生の頃から、20代後半まで。近医の病院へ通院していた。

ステロイド「ジフラール(1群)、マイザー、アンテベート(2群)、ボアラ(3群)」を処方してもらっていた。塗ると治るが、塗らないと再発してしまう状態を繰り返していた。

大きな転換

20代後半、あまりにも痒く、眠れない日々が続き、病院を変えた。理由は「家から近いかい」というシンプルなものだった。しかし、その選択が体質を改善させた。

診察の際には「現在の症状と、使用中の薬の名前」など事実を伝えることを意識した。

そして医師からは衛生面や生活改善の指導を受けた。薬は「ネリゾナ軟膏(2郡)」を処方され、体質に合い、2~3か月ほどで湿疹がおさまった。

(2011年、まだ湿疹だらけ。見た目が気になり、赤く腫れあがった部分は服で隠していた)

4つの治療のポイント

  1. 病院を変えるのも、治療の選択肢のひとつ(セカンドオピニオン)
  2. 事実に基づいて、医師と相談し、薬を変える。
  3. 規則正しい生活を心がける(食生活・睡眠・タバコをやめる)
  4. 衛生面⇒毎日入浴、つめは深めに切る、こまめに手洗い。
    (汚れた爪でかきむしると、さらに悪化するため予防する)

(健康に良いとのことで、低温調理(*)に挑戦中。お気に入りは、写真は「鶏むね肉」のレシピ)

(*)50℃前後の低温のお湯でお肉やお魚を調理する方法

※特に肌が弱い人向けへのアドバイス

  • 指輪などのアクセサリー、ネックレスは金属は避ける。
  • ひげ剃りは電動ではなくカミソリを使う。刃は毎回きれいに洗浄し、2週間ごとに新品に交換。なお、シェーバークリームは肌をキズづけないように、泡タイプがおすすめ。

治療中の生活(Q &A)

治療費は?

おおよそです。「1回2~3000円×12か月×10年=24万~36万円ほど」でした。月に1度の通院なので、そこまで負担にはなりませんでした。

よく食べていた食事

治療前はコンビニ弁当や揚げ物などが多かったですが、治療中は医師と家族からのアドバイスにより、野菜を多くとるようにしていました。

年単位で、少しずつですが、湿疹の出る箇所が減っていきました。治療完了後も食生活には気を付けています。

(健康を意識して「プチマレンギ」という食品乾燥機でドライフルーツやポテチを作り、食生活を楽しんでいる)

 

メッセージ

最近、また湿疹ができはじめたので、再発するのではないかという不安があります。

治療中の方はかなりキツい思いをされていると思います。

治療には根気がいるため心身ともに大変だと思いますが、うまく付き合いながら乗り切ってください。同じアトピー患者として心の底から応援しています。

ピロ

(2018年の初海外旅行。ロンドン駅の写真。堂々とした1枚に、これから先、さまざまな視点を交錯させ、大きく発信させていく兆しを感じた。Editing By AIKO)